Wednesday, July 24, 2024

日本語の語彙には数多くの外来語があります。その大部分が英語由来です。一例にコンプライアンスがあります。コンプライアンスは「ある規約に則っている」という意味ですが、テレビなどで使われている例を見るとそうではありません。たいていの人はコンプライアンスを「倫理上正しい」の意味で使っています。これは誤用ですが英語講師としての立場上見逃す事ができません。

そこで考えました。日本語には英語由来の言葉が多く使われているが、これは「カッコいい」という心理が隠れているのではないだろうか?

本日テレビの中でどれ位外来語が使われているか計測をしてみました。テレビ番組名は伏せておきますが、今朝の番組を見ていると30分の間に61個の外来語が使われました。これは1分に2個の外来語の割合になります。

外来語の例に「サービス」や「ポスター」があります。これは日本語として定着した言葉で、日本語の中で使っても全く違和感がありません。この外来語を「貢献度1」の外来語と名付けました。自然な日本語に貢献しているとの意味です。

次のグループに「リーダーシップ」や「ナンバーワン」があります。これは「指導的役割」や「一番」などの英語訳ですが、この外来語を会話の中で使っても違和感がありません。それだけ日本語に馴染んでいるからです。このような単語を「貢献度2」と名付けました。


次のグループは日本語として使うには違和感がある外来語です。「マニフェスト」や「アップデート」が相当します。「マニフェスト」や「アップデート」を使わないと同じ意味の日本語がありません。このような外来語を「貢献度3」と名付けました。

最終的なグループは誤謬で違和感をもたらす外来語です。最近のはやりに「ワード」があります。「このワードは」のように使います。日本語に「言葉」という単語があるので「ワード」と言い換える必要がありません。私はこれを「貢献度4」と名付けました。

貢献度1が好感を持って受け入れられる外来語。 貢献度2は日本語と外来語の両方が混在し、どちらを使っても問題ない言葉です。貢献度3は日本語には同じ意味の言葉がないために外来語を使うが、違和感がある言葉です。貢献度4は本来の意味を間違って使われていて受け入れ難い外来語です。

今朝のテレビ放送では貢献度1の外来語が6個、貢献度2の外来語が9個、貢献度3の外来語が8個ありました。貢献度4の外来語はありませんでした。これは30分の放送中の出来事です。

貢献度1の外来語は「サービス」や「ポスター」です。貢献度2の外来語は「デジタル」や「リーダーシップ」です。貢献度3の外来語は「マニフェスト」や「トライ」などです。貢献度4の外来語はありませんでした。

結論です。今朝のテレビの番組の中で強い違和感や嫌悪感をもたらす外来語はありませんでした。つまり外来語のほとんどが日本語に受け入れられています。

明治の頃に自由」や「平等」などの日本語ができました。現在は時代の流れが早く新しい日本語を作り出している時間がないのでしょう。だから外来語をカタカナで表記して使っています。悪いことではないと思います。

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